LFS構築記9日目〜続・LFS構築記

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前回までにLFSの構築は終わっているわけですが、完成したシステムは昨今のLinuxディストリビューションに比べたら実用性に乏しいと言わざるを得ないでしょう。

GUIを特に必要としないシステム(サーバー、ファイアウォール等)の特定用途として使用するならば、GUIが入っていなくとも不便さは感じられないかと思いますが、一般的な用途としてWEBブラウジング、メール程度ができるくらいのGUIを備えたシステムを想定すると、現時点でのLFSにはシステム的に物足りなさを感じてしまいます。

GUI環境を備えるには、今後も多数のソフトウェアをインストールする必要があり、詳しくはBLFS(Beyond Linux From Scratch) Bookなるものに記載されていますが、当該資料は1000ページにも及ぶ一大巨編となっており、その全てを読解してシステムを構築する気力はもはや小生にはありません。

そこで、今後の作業としてはBLFSの内容に従いつつも、よりかいつまんでGUI環境の構築までを解説していた月刊誌(今は残念ながら休刊となっている)Linux World 2006年11、12月号の内容に従ってGUI環境を構築していきたいと思います。

なお、今後の作業を考慮して、現時点のLFSにwgetをインストールしておくと、各種パッケージ(tarボール)のダウンロード時に重宝するかと思います。昔ながらのftpで取得しても良いですが、匿名ユーザーanonymousでログインする場合、大抵はパスワードにメールアドレスを入力するのが流儀であり、入力が面倒です。その点、wgetならアドレスさえ指定すれば、あとは良しなに事を進めてくれるので、それほど手間はかからないでしょう。なお、wgetはこちらで入手できます。

wget-1.10.2
# ftp gnjilux.cc.fer.hr
Name (gnjilux.cc.fer.hr:root): anonymous ← 匿名ユーザー(anonymous)でログイン
Password:XXXXXXXXX ← メールアドレスを入力
ftp>cd pub/unix/util/wget
ftp>get wget-1.10.2.tar.gz
ftp>bye
# tar zxvf wget-1.10.2.tar.gz
# cd wget-1.10.2
# ./configure
# make
# make install
# export PATH=$PATH:/usr/local/bin

wgetは/usr/local/binにインストールされるので、当該パスをPATHに設定して使用します。

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このブログ記事について

このページは、webmasterが2007年1月 6日 00:08に書いたブログ記事です。

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