LFS構築記14日目〜日本語入力ツールのインストール

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引き続き日本語環境を構築していきますが、ここでは日本語入力環境を整備します。最近のLinuxでは日本語入力ソフトも色々と種類がありますが、ここでは、以前から使用されているCanna+Kinput2の組み合わせで日本語入力環境を構築していきます。

先ずは、Canna(かな漢字変換エンジン)のインストールからです。実行コマンドは以下のとおり。

$ wget http://ftp.debian.org/debian/pool/main/c/canna/canna_3.7p3.orig.tar.gz
$ tar zxvf canna_3.7p3.orig.tar.gz
$ cd Canna37p3
$ vi Canna.conf
$ cat Canna.conf
~中略~
cannaPrefix = DefCannaPrefix ← 下記のように修正(この行は不要)
cannaPrefix = /usr
~中略~
$ xmkmf -a
$ make canna
$ su
# make install
# make install.man

Cannaをインストールしたら、その起動スクリプトを以下の内容で作成します。
/etc/rc.d/init.d/canna
. /etc/sysconfig/rc
. ${rc_functions}
case "${1}" in
    start)
        boot_mesg "Starting Canna Server..."
        loadproc /usr/sbin/cannaserver start
        ;;
    stop)
        boot_mesg "Stopping Canna Server..."
        killproc /usr/sbin/cannakill
        ;;
    restart)
        ${0} stop
        sleep 1
        ${0} start
        ;;
    status)
        /usr/sbin/cannastat
        ;;
    *)
        echo "Usage: ${0} {start|stop|restart|status}"
        exit 1
        ;;
esac

上記ファイルを作成したら、以下のコマンドを実行し、実行権の付与、ランレベルごとの起動スクリプトへのシンボリックリンクを作成します。

# chmod +x /etc/rc.d/init.d/canna
# cd /etc/rc.d
# for i in rc[2345].d
>do pushd $i
>ln -s ../init.d/canna S30canna
>popd
>done

続いてKinput2(主にCannaと組み合わせて使用されるインプットメソッド)のインストールです。

$ wget http://ftp.debian.org/debian/pool/main/k/kinput2/kinput2_3.1.orig.tar.gz
$ wget http://ftp.debian.org/debian/pool/main/k/kinput2/kinput2_3.1-4.diff.gz
$ tar zxvf kinput2-3.1.orig.tar.gz
$ cd kinput2-v3.1
$ zcat ../kinput2_3.1-4.diff.gz | patch -p1
$ vi Kinput2.conf
$ cat Kinput2.conf
~中略~
/* #define UseSj3 */ /* define if you are going to use Sj3 */ ← コメント
~中略~
$ xmkmf -a
$ make Makefiles
$ make depend
$ make
$ su
# make install

なお、Kinput2.confというファイルでコメントしているのは、これをしないと、コンパイルに失敗するためです(コンパイル作業ではよく見かけるそんなファイルやディレクトリ知らん!的な断末魔メッセージが大量に出力される)。

さて、必要なソフトがインストールできたので、あとはXの設定を行います。設定内容は以下の通り。
~/.Xresources
*SeparateConversion.input: false
*selectionShell.input: false
*auxShell.input: false

~/.xinitrc or ~/.xsession
export XMODIFIERS="@im=kinput2"
xrdb -merge $HOME/.Xresources
/usr/X11R6/bin/kinput2 -canna -kinput -xim &
xterm -g 80x40+0+0 &
xclock -g 100x100-0+0 &
twm

次に、日本語が使用可能なターミナル(端末)と言えば、今も昔も?ktermということで、定番ソフトktermをインストールしておきます。

$ wget http://ftp.debian.org/debian/pool/main/k/kterm/kterm_6.2.0.orig.tar.gz
$ wget http://ftp.debian.org/debian/pool/main/k/kterm/kterm_6.2.0-43.diff.gz
$ tar zxvf kterm_6.2.0.orig.tar.gz
$ cd kterm-6.2.0.orig
$ zcat ../kterm_6.2.0-43.diff.gz | patch -p1
$ chmod +w button.c charproc.c 
$ vi button.c
 ↓修正内容
//extern char *malloc();
$ vi charproc.c
 ↓修正内容
//extern char *malloc();
$ xmkmf -a
$ make
$ su
# make install
# make install.man

ktermのソースの中で、button.cとcharproc.cというファイルを修正していますが、malloc関数の定義関係でコンパイルエラーが発生することによる対処です。Cはあまり詳しくないですが、mallocってCの標準関数だったような気がしたけど、こんな所で何故にわざわざ外部定義をしているのかよく分かりません(小生の対処方法が正しいのかわかりませんが、とりあえずktermは普通に使えているので良しとします)。

最後にこれまたしばしば使用するnkf(文字コード変換ツール)とlv(多言語対応ページャ)もインストールしておきます。

$ wget http://osdn.dl.sourceforge.jp/nkf/20770/nkf207.tar.gz
$ tar xzvf nkf207.tar.gz
$ cd nkf207
$ make
$ su
# install -m755 nkf /usr/bin/nkf
# install -m644 nkf.1 /usr/man/man1/nkf.1
# exit
$ wget http://www.ff.iij4u.or.jp/~nrt/freeware/lv451.tar.gz
$ tar zxvf lv451.tar.gz
$ cd lv451/build
$ ../src/configure
$ make
$ su
# make install

ここまででだいぶ実用的なシステムにはなってきましたが、このご時世にWEBブラウジングが未だ出来ないというのがかなり致命的です。次回以降はこの辺りを改善し、ウインドウマネージャもより実用的なものにアップグレードする予定です。

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このページは、webmasterが2007年1月12日 00:59に書いたブログ記事です。

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