LFS Book: 5.3.Binutils-2.15.94.0.2.2-Pass1
いよいよ、ここから膨大な数のパッケージのビルド作業が始まります。まずは、LFS Bookに従い、Binutils(オブジェクトファイルを操作するために必要となるリンカー、アセンブラ等のツールを含むパッケージ)のインストールからです。実行コマンドは以下の通りです。
なお、パッチについては、ホスト側OSのgccバージョンが4以降の場合のみ適用します。
$ cd $LFS/sources/binutils-2.15.94.0.2.2
$ patch -Np1 -i ../binutils-2.15.94.0.2.2-gcc4-1.patch
$ mkdir -v ../binutils-build
$ cd ../binutils-build
$ time { ../binutils-2.15.94.0.2.2/configure --prefix=/tools --disable-nls && make && make install; }
$ make -C ld clean
$ make -C ld LIB_PATH=/tools/lib
普通のソースのビルド方法とあまり変わりはありませんが、timeコマンドで処理時間を計測しているのは、今後各種パッケージのビルド時にどれくらい時間がかかるか?の目安となる時間を知るために計測しています。LFS Bookでは、Binutilsのビルドにかかる処理時間を1.0SBU(Standard Build Unit)として定義しています。この後すぐに、GCCをビルドしますがGCCの場合、目安となる処理時間は4.4SBUですので、Binutilsのビルド時間の4.4倍かかることになります。
ちなみに、小生の環境では、以下の結果が得られました。
real 6m1.591s
user 3m45.490s
sys 1m7.310s
最後にld(リンカ)についてはライブラリパスを/tools/libに変更して再コンパイルをしていますが、実際のインストールは後になってから実施します。この関係で、LFS Bookにも警告がありますが、ここでビルドしたディレクトリ(binutils-build)は削除してはなりません(基本的に警告が無ければインストール後に削除しても問題ありません)。
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